忠犬彼氏。


「なんか奢るとか?」

「なんで私が」

そもそもご褒美ってこと事態やる必要性ある?

「あー……じゃあさハグ一回、一回なら璃子にゃんも……」

「黙れ」

いっそ死ね。
誰が柴とハグなんかするか。

「じゃあ付き合っちゃえばいいじゃない?」

「お、華音たんそれグッドアイディア!」

「樹海で遭難しろー!」

干からびろ!
海に沈め!
脳天に槍刺され!

「璃子にゃんそれわかりにくいっ」

「じゃあ……」

「うわっもう超わかりやすっ!」

「あんたたち何してるのよ」

大人な華音さんは若干あきれ気味。

「ってかまじで何かしてあげないと柴君が可哀相じゃない?」

「えー」

「もう一体璃子は何がいいの!?」

「何もしない」

答えはこれしかないでしょうが。

「あーうん、そうだね。璃子ってばそういう子だったね」

そういう子って何か嫌な響きだなオイ。

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