忠犬彼氏。
「でも璃子にゃんさー」
その時、丁度いいタイミングでチャイムが鳴り響いた。
「あ、ほら本鈴だよ。さっさと席戻るー」
私はそう言って華音たちを自分の席に追っ払った。
本音言うと、美那都が何を言おうとしたのか気にならないわけじゃない。
はっきり言えば気になる。
だけどそれ以上に嫌な予感がした。
それを言われてしまえば、すべてを認めざるを得ないような
……そんな予感。
美那都と華音が私と柴をやたらとくっつけたがっているのは一目瞭然。
しかも何故か一週間ずっと柴がここに通っているせいで、クラス総動員で私と柴がどうなるか、を賭け始める始末。
私で賭け事すんなよ。
「青田、青田」
あー樋山か。
「バカみたい」
「え!?」
いや、なんでもない。
「アホ面」
「……」
「って、あ……心の声と逆転してた
ま、いっか。どうせ樋山だし」
「全部漏れてるから!」
「そこ!ラブラブしない!!」