眠り王子×無関心姫②【完結】



その人を見ながら思い出してた。


俺は、あの時――――――




――――――
―――


遡ること数時間前。






「――あたしを殺して。」








は?



「何、言ってん…だ………」

「お願い、軽穂にしか頼めない。……あたしが生きてたら、楊杞を苦しめるから。だからいっそ、殺して?」



そんなこと、無理だ。無理無理。



好きな女を殺せって?


そんなこと、無理だ。俺には――。




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