眠り王子×無関心姫②【完結】
一階について、歩き出す舞憂。
その手はまだ俺が掴んだままで。
―突然、舞憂の体が傾いた。
「舞憂っ!?」
『舞憂!!』
ふわり、と甘い匂いと女の人の声。
『……〜〜?…――!』
……!?!?!?
何話してんだ?
これ、もしかして英語か?
『Who are you?』
あ、これぐらいならわかる。
けっこう前に、舞憂に英語教えてもらったし。
『I'm Karuho.Mau is my friend.』
『Mau's friend?』
訝しげに俺を見た彼女だったけど、こんな話をしてる場合じゃねえ!
「救急車!」
目を閉じて倒れ込んだ舞憂の呼吸は荒い。
救急車に俺と女の人と二人で乗り込んで、舞憂を病院に連れていった。