眠り王子×無関心姫②【完結】
『どういうつもりだって聞いてんだよ!』
『…ごめんなさい、シン……』
『だからっ!そうじゃなくて…っ!』
『もう、お断りもしたわ。』
かなりの修羅場か。
怒ってるのは、あのブロンドの彼だ。
『父さんに確かめたんだ。そしたら、そんな話はないって。
つまり、この見合いはあんたの独断なんだろ?』
『……ええ。昨日、電話で話した通りよ。』
『なんなんだよ!』
ダンッ!
シン、と呼ばれる彼が壁を叩いた。
大きな音が響く。
『…シン、落ち着きなさい。』
『……あんたのせいで、舞憂が倒れたんだ。』
『ええ……』
『あんたのただの我が儘のせいで。舞憂は、見合いなんかしたくなかったのに。』
『…………。』
強い口調でまくし立てられて、舞憂のお母さんも辛そう。
ちゃんと、分かってるのに。
昨日、悲しそうに眠ってる舞憂に謝ってるの、あたしは見た。