眠り王子×無関心姫②【完結】
カツカツとシンが近づいてきてる音がする。
ああもう。
静かすぎる!
「舞憂、」
口を開いたのは、やっぱりシンで。
「俺言ったよな?」
「何を…」
「見合いなんかして、ホントにいいのかって。」
そういえば、言われた。
「舞憂は仕方ないって答えたんだ。」
「…うん。」
「俺は、意地でもその見合いをつぶしてやろうと思った。」
意地でも、って…
んな物騒な。
「でも、そんなことしなくても済んだな。」
「………、」
「全部あの人の独断だったんだから。」
全部、母さんの。
確かにそう。