眠り王子×無関心姫②【完結】
玲side
――――…
舞憂の家を出てから、すぐに倉庫に行った。
「あれ、また来たんだ?」
隅のほうにいた愁。
パソコン片手に俺を見上げてきた。
「何、舞憂ちゃんから離れられるようになったわけ?」
「…俺は赤ん坊じゃねえ。」
何扱いだ!
「ふーん?」
まったく信じてねえ愁は可笑しそうに笑った。
「ケンカ…はねえよな?あんな夜中に俺らの目の前で熱い抱擁をかわしてくれちゃったし?」
ケンカ…
これはケンカなんだろうか。
“家に帰れ”って言われたから出てきちまったけど…
「……なあ。お前ら、家に帰る気とか、あんのか?」
「「「は?」」」
愁と、巧と、尚が声を揃えて俺をポカンと見る。
「玲、家に帰んのか……?」
「や、ちげーけど……」