眠り王子×無関心姫②【完結】
「俺は大学卒業と同時に家に戻るよ。それが今の自由の交換条件だし。」
と、愁。
愁んちはなんかよくわかんねえけど厳しい。
「俺も家にはたまに帰ってんぞ?別に嫌いじゃねえし。」
巧はそういうやつだ。
「……俺は、分かんねえ。」
尚…
「帰りたくはねえからな!どっか適当に女のとこにでも泊めてもらってるし、いつも。」
俺達、まだまだガキなんだな…
「玲、なんかあったのか?」
「……舞憂が、実家に帰るんだと。」
「ん?お、まじでケンカしたのかよ?」
楽しそうに言うんじゃねえ、尚。
「ケンカじゃねえよ。」
「いいじゃん。女に執着する玲なんかおもしろくねえし。」
「………。」
「…俺は、舞憂ちゃんならなんかいいと思ったけどな。」
「巧…」
「巧、何だよ?玲がまじで女に執着すると思ってんのか?」
「そりゃそうだろ。昨日の玲見たろ?」
昨日……てか今日の午前2時だけどね。と小さく愁が呟いて。
「あ、メール。」
そっからが、ちょっと大変だった。