眠り王子×無関心姫②【完結】
海に来た。
夏も終わりに近づいたこの季節。
夏に名残を感じる人達がまだまだ騒いでて。
「ね、舞憂。」
そんな人達とは相容れない声色で玲が話し出した。
「2年、早かったね。」
「……ん。」
「今日が何の日か、覚えてる?」
え?今日?
「……さあ。」
「舞憂ってまじでなんでも忘れるな。」
呆れたように玲が笑って。
「去年も言ったよな?今日は、俺達の結婚記念日。」
「………ああ!」
そうだった。
2年前の今日、あの紙切れを出したんだっけ。
「まあ、そんなことはどうでもいいんだけど。」
「ん?」
「あんまり、二人で話したりするヒマが無かったな〜と思ったんだ。」
ああ…そうだっけ?