百もの、語り。


それで、ある日お母さんが留守で、
私と弟だけで食事をとっていたんです。


勿体ないし、今日はいいかって
陰膳はしないつもりだったんですけど、
弟が、お父さんにもご飯って、
そう言うんでしょうがなく用意したんです


それで、ふと思ったんです。


お母さん、陰膳とか何も言わないのに、
どうして弟は知ってたのかな?と。


だから弟に聞いてみたんですね。

「どうしてこれ、お父さんのなの?」って

それで返ってきたのは、


「だってお父さん、ここにいるもん」




ふーっ


42本目の蝋燭が消えました。



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