百もの、語り。
だけど、そこにはもう誰も居なく、
一応奥まで行ってみたものの、
やっぱり、人の姿はありませんでした。
まだ幼かった俺は、
人が突然消える事もある
そして突然現れる事もあるんだと。
多分、幼馴染がテレポートでもしたんだ
幼稚園児だったし、そう納得しました。
そんな認識してしまったので、
数年後に彼が行方不明になっても
どうせすぐ出て来るさと思い、
周りとの温度差が結構激しかったのを憶えています。
……憶えてるんだからな?
おぼえておけよ、おい。
えーっと、そんな訳で。
木の中には誰も居なかったんですが。