百もの、語り。
休憩時間


50本目の蝋燭が消え、
51人目が話し始めようとした時、
誰かが手を上げた。

「ちょっとさ、トイレ行きたいんだけど
 きりいいし一旦休憩しませんかー?」

「あ、あたしも喉乾いた!」

「まあ、変な所で中断よりいっか」


いくつかの賛成の声が上がり、
取り仕切っていた少女が口を開く。


「それじゃあ、ここで少し休憩しましょう
 蝋燭は消さないように
 気を付けてくださいね。

 まだ話をしていない方は、
 ちゃんと蝋燭のある所に座ってください
 じゃあ、15分でいいですか?」


それにも賛同の声。

座っていた生徒たちは、
数人を残して立ち上がり、教室を出た。


< 128 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop