百もの、語り。
ある日、先輩の姿がどこにも見えなかった
いつもの通り、部活が終わった後、
居なくなった子の教室で、待ち合わせていたのに。
俺は1年で、先輩は2年。
1年は片付けがあるから、
先輩は先に、教室に居るはずなのに。
時々、飲み物を買いに行ってた事はあったけど、
その日は、どれだけ待っても来なかった。
下校を促す放送が流れて、俺は諦めて帰ろうとした。
だけどその前に、ノートを見ようと思ったんだ。
先輩が居ないのも、もしかしたら関係するんじゃないか。
そう、思ったから。
開いたノートには、やっぱり1文だけ。
『これを見た人は、
この学校から卒業できない』
そう書いてあったよ。