百もの、語り。
もしかしたら先輩も、
彼女と同じに、
帰れなくなってしまったんだろうか。
だったら、俺はどうなるんだ?
焦って、急いで教室を出た。
……良かったのか、残念なのか。
俺は、普通に帰宅できたんだ。
そして、やっぱり先輩は、
その日を境に行方知れずになったままだ。
だけど俺は、卒業できた。
そう、思った。
でも、結局は教師として、この学校に戻ってきた。
このまま、この学校に所属し続けたまま終われば、
確かに俺も、卒業できないのかもしれないな。
……今も、暇さえあれば
先輩たちを探してしまうし。
それで肝心のノートは、
俺が目にしたのが最後で、
どこかへ消えてしまった。
だけど突然現れて、
読んだ生徒が居なくなってしまう。
それが、この学校の1つ目の話。
『留年ノート』
……2人とも、卒業証書だけは、
授与されているけどね。
ふーっ
70本目の蝋燭が消えました。