百もの、語り。


直感で、私は悟りました。

あれは、人間では無いと。

向こう側へ連れて行こうと、
おいで、おいでと呼んでいるんだと。


怖くなって帰宅した私は、
手が浮いていたとだけ、親に言いました。


そしたら何処かへ連絡したのか、
海では捜索が始まったようでした。


だけど結局、
何も見つからなかったそうです。


あのままだったなら、
岸に打ちあげられていてもおかしくないのに。


やっぱりあれは、
人間じゃ無かったんでしょうね。


それからは、
お盆に海へは入っていません。







ふーっ


87本目の蝋燭が消えました。


< 215 / 266 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop