百もの、語り。
止めてから巻き戻しはせずに、
再生したまま、
つまりは逆再生の状態にしたんです。
すると、ドアが開きました。
誰かが部屋に居て、
出ていった瞬間です。
その日は家族全員留守で、
誰かが居るはずはないんです。
それは友達も知っていたから、
みんなワクワクして注視していましたよ。
さあ、一体誰が入ってくるんだ?
期待の中、ドアを開け、
映ったその背中は……。
俺、だったんです。
メニュー