百もの、語り。
音も止み、少しの静寂の後、
外から舌打ちの音。
そして遠ざかる足音がして、
玄関のドアの音が響きました。
安心した俺たちは、
顔を見合わせて、鍵を開けました。
そして玄関まで、様子を見に行きました。
廊下には、土の足跡。
その靴跡は、
どう見ても俺の靴と同じ。
ちょっと特徴のある底だから、
すぐに分かったんですよ……。
それはドアの外まで続いていたんですが、
俺の靴は、ちゃんと玄関にあったし。
それに、靴底に土はついていませんでした