百もの、語り。


ニュースで、被害者の写真が出たのですが
それは確かに、あの立っていた子でした。

ずっと何年も犯人の家に隠されていたけど
その子はようやく、家に帰れたそうです。



それから数日後、
またもや集団下校に混じれなかった
俺と友達があの場所を通ると、
そこにはあの子がまた、立っていました。


そして俺たちに向けて、

『さよーなら!』

笑顔でそう、言ったのです。


それからは、その子の目撃談はありません




ふーっ


8本目の蝋燭が消えました。



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