百もの、語り。
だけどある日さ、
登校すると人だかりができてたんだ。
なんだろうと思って近づいてみると、
ゲートがガッチャガッチャと
開いたり閉じたりを繰り返してた。
それで通れないから、皆困ってた。
先生が来て、とりあえず別の所から入って
業者さんを呼んだから、
下校には間に合うはずだってそう聞いた。
でも、体育の授業の時だ。
他から校庭に出るとしても、
靴は履き替えなきゃいけないだろ?
だから靴箱に皆向かったんだ。
そこで、見た。
何人もの人が、
そこを出たり入ったりするのを。
それに合わせてゲートが動くのを。
何で朝は気づかなかったかというと、
それはとても、小さい奴等だったからだ。
そいつらが、繰り返し何度も出たり入ったりしてた。
ゲートの前後には段差があって、
入口側からは見えないんだ。