百もの、語り。
24.かくれんぼ
私が小さい頃、
近所に10歳上の女の子が住んでて、
同い年の友達が近くにいなかった私と
よく遊んでくれていたんだ。
お姉ちゃんって呼んで、私はすごい懐いてたの。
でも、彼女が中3の時に、
受験の為に塾に通い始めたんだ。
それで私がごねるから、
塾に行く前にかくれんぼをする事にしたの
私が隠れて、お姉ちゃんが探すんだ。
塾が始まる前に見つければ、
彼女はそのまま塾に。
見つけられなければ、
一緒に遊んでくれる約束で。
隠れる場所は大体いつも同じで、
その所為ですぐに見つかっちゃうんだけど
幼い私は、そんな事に気づかなかったの。
だからある日、
見つかっても捕まらなければいいんだ!
って、そんな風に思って、
見つかったら逃げる事にしたんだ。