百もの、語り。
もちろんあの石は、
帰る前にもう1度川に行って、
投げ捨ててきましたよ。
ポチャッと遠くへ石が落ちたのを確認し
今度こそほっと息をつくと、
さあ戻ろうと、妹を振り返りました。
妹の顔は引き攣っていて、
それを見て、私もまた川の方を見ると、
そこには下半身を引き摺った誰かが、
川の中に入っていくのが見えました。
その人が川から出てくると、
片足が、膝を折り曲げてですが
地面に付いているのを見ました。
私はそれを見て、
ようやく妹の言っていた事を理解しました
妹はきっと、
ずっとあの姿が見えていたのでしょう。
その日から私は石を集めるのをやめ、
もう2度と川へ、
必要以上に近づかない事を決めました。
フーッ
そうして、1本目の蝋燭が消されました。