百もの、語り。
抜かれる方も抜く方も、
何かむず痒いっていうか、
背筋がゾクゾクする感じで、
嫌な思いに耐えながら抜いてたんです。
で、ようやく抜き終わってみると、
その髪の毛、50cmはあったんですよ!
よくそんなに納まってたな。とか
そんな事を僕は思っていたんですが、
彼はというと、
『うち、誰もこんなに髪長くない』
彼女も居ないし、
一体どこでこんな物が入ったのか。
それを不気味に思っていましたよ。
でも……彼の家の前で別れる時、
僕、見ちゃったんですよね。
彼の部屋の窓から、こっちを見てる
髪の長い、女の人の姿を。
ふーっ
31本目の蝋燭が消えました。