君ハ空ノ上
「…わかりました」


「決まりましたか?」


「はい。

…私が死にます。」


「なっ!?」

そんな返事を予想していなかったようで、大夢さんは立ち上がった。


けれど、周りの人からの視線や、私の、座ってくださいの言葉で再び席に着いた。



「ほ…本気ですか?」


「はい。

あの方達に突然の死を与えるのはあまりにも酷です。

だから私が…」


「いや、でも…」


「いいんです。死ぬってわかってた方が覚悟できます。」


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