君ハ空ノ上
家へと歩いている足をピタリと止めた。
「………」
クルッと踵を返して、尚輝の後を追う。
尚輝の後ろ姿が見えた時…
「尚輝!!」
そう叫んで、彼に飛び込んだ。
「え!?は!?桂木!?」
「…名前で呼んで。」
「は!?」
「いいから!!早く!!」
「…波留」
尚輝は戸惑いつつも、呼んでくれた。
私は笑って、尚輝の唇にそっとキスをした。
「!?」
「尚輝、ありがと。
……バイバイ!!」
手を振り、私は走って家路へと戻った。