君ハ空ノ上
「…お前…」
尚輝は目の涙を制服の袖で拭った。
大夢さんは、人間界に存在するようにしたらしい。
「…初めまして…ではないですね。
カフェでお会いしましたから。」
「んなことどうでもいい…
波留が死んだのが俺のためって…」
「桂木さんは、あなたの代わりに死んだんです。
本来、あなたが死ぬはずだったんですが、桂木さんはあなたを死なせたくない…と…。」
「…波留…そうなのか?」
尚輝がある方向を向く。
でもね、尚輝…
私はこっちだよ……