チャリパイ14~最後のサムライ!



相手は一国の軍隊である。確かにシチローの言う『百人』というのは、あながち大袈裟な数では無いしむしろそれでも少ないのではと思える人数である。


しかし、異国の地でチャリパイにそんな人脈がある訳も無く、ましてや人を雇う金はもっと無い。


「やっぱり、これはダメだな……別な方法を考えるとするか……」


シチローが残念そうに呟いた。


すると……



「その作戦とやらは、百人集められれば出来るのかい?」


先程からチャリパイのやり取りを黙って見ていたブタマーンが、興味深そうにシチローの話に乗ってきた。


「えっ……ブタマーンさん、もしかして百人集められるんですか?」


シチローの驚いたような顔をみると、ブタマーンは少し愉快そうにこんな答えを返した。


「君達が今やろうとしている事は、この国の国民の願いだと言ったじゃないか♪話によっては、百人なんて言わず、もっと大勢の人間が協力してくれるかもしれんぞ♪」


「そうだよ、シチロー♪
イベリコはこの国のマドンナなんだら、きっとたくさんの人が協力してくれるよ♪」


すぐさまひろきがブタマーンの意見に賛同する。


「差し支えなければ、その作戦とやらを話してくれないだろうか。俺が条件にあった人材集めを請け負うよ!」


もとはといえば、この国のいざこざが原因の問題に対し果敢に挑んでいるチャリパイに協力が出来る事は、ブタマーンとしても喜ぶべき事であった。


軍の報復を恐れ、今まで何の行動も起こさなかった臆病な自分を、これで変える事が出来るかもしれない……そして、この事が国を変える何かのきっかけになるのではないかと、ブタマーンは期待を抱いていた。



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