チャリパイ14~最後のサムライ!
「幽体離脱しちゃったかと思ったじゃないの!」
スキヤキパーティーが始められるとすぐ、事のいきさつを聞かされた子豚が、シチローに対して大声でキレまくっていた。
「ハハハ♪まさか、気絶するとは思わなかった♪」
対するシチローは、それ程悪びれずに、鍋に肉を放り込みながら笑って答えた。
「ごめんなさい、コブちゃんさん……」
と、代わりに申し訳なさそうに謝るイベリコに、てぃーだが慌ててフォローを入れる。
「いえ、イベリコが謝る必要は全然無いのよ……それにしても、本当にそっくり!二人並んだら、どっちがコブちゃんか判らないわ……」
てぃーだが子豚とイベリコの顔を見比べて、感心していると。
「ねぇ~コブちゃん、
好きな四文字熟語って何?」
突然思い出したように、ひろきが子豚に尋ねた。
「いきなり、なによそれ?………そうねぇ~
『牛丼特盛』とか♪」
「やっぱり♪」
シチローとひろきが声を揃え、顔を見合わせてニヤける。
そしてそんな二人を見て、イベリコも楽しそうにくすくすと笑うのだった。
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