チャリパイ14~最後のサムライ!



いつもは四人で行う宴会も、今日はイベリコを交えいっそう賑やかだった。


「ビールおかわりぃ~♪」


「どう、イベリコ?スキヤキの味は?」


「ええ♪ニッポンのスキヤキ、初めて食べました。とってもおいしいです♪」


スキヤキ鍋を囲み、ビール片手に談笑。


今日、初めて会ったばかりの日本人にこんなに親切にしてもらい、こんなに楽しい時間を過ごせて、イベリコも嬉しかったに違いない。


だがそんな和やかな雰囲気の中。


少しほろ酔い気分のひろきが、思い出したようにイベリコに向かって口をすべらせた。


「そういえば…サムライを捜して国を救って貰うって言ってたけど、イベリコの国で何かあったの?」



「ひろき!」



途端、シチローがひろきの腕を、肘でつついた。


日本には、もう侍はいないと聞いた時のイベリコの悲しそうな横顔を見てから、意識してその話題を避けていたシチローにとって、今のひろきの質問は少し余計であった。


「……………」


案の定、イベリコは表情を曇らせていた……


そして、ひろきの質問に対して、こんな話を語り始めた。



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