チャリパイ14~最後のサムライ!




(何か攻撃でもしてくるのかと思ったが、意外とあっけなかったな……)


あの距離まで近づいてしまえば、もう取り逃がす事も無いだろうと確信したブタフィは、双眼鏡から顔を離してニンマリと不敵な笑みを洩らした。


「最後のサムライとやらも、大したことは無いですな♪イベリコ姫、少し邪魔が入りましたが改めて続きを開始しましょう。さぁ、用紙に署名をお願いします」


すっかり勝ち誇った表情のブタフィ将軍。



だが、チャリパイの奇襲攻撃はこれで終わった訳ではなかった。むしろ、ここからがチャリパイのイベリコ救出作戦の始まりだったのだ。



突然、まるで落雷でもあったかのような大きな音が宮殿の外から聞こえてきた。


「何事だ!」


宮殿の窓ガラスが振動するほどの大きな物音に、慌てて外の様子を双眼鏡で確認するブタフィ将軍。


双眼鏡で覗いた外の様子は、もうもうと巻き上がる砂煙で視界が悪く、そこで何が起こっているのか直ぐには確認出来なかった。


何か悪い胸騒ぎを覚えつつも、砂煙が収まるのを待って双眼鏡で食い入るように外の様子を窺うブタフィ将軍。


そして、やがて砂煙が収まると……
そのあり得ない光景に、ブタフィは口をあんぐりと開けて驚愕した!




「一体どういう事だ!これはっ!」



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