チャリパイ14~最後のサムライ!
「なにをボヤボヤしておる!ヘリだっ!
ヘリ部隊を出動させろ!奴らを絶対に捕まえろ!」
ブタフィの凄まじい剣幕に、宮殿に残っていた兵士達は慌ててヘリに乗り込んだ。
「来たよ……まだあんなに残ってたのか……」
宮殿の裏手から飛び立つおびただしい数のヘリに、シチローがうんざりした表情で呟く。
しかし、今度のヘリ部隊には当然ながら落とし穴作戦は効かない。
チャリパイは、どんな対抗策で迎え撃つつもりなのだろう……
「さて……ヘリ部隊が出て来たところで、みんな………………………
退却~~~~っ!」
「イエッサァ~~!」
って、逃げるのかよっ!
シチローの号令に従って、クルリと回れ右をしてヘリ部隊を背にスタコラと逃げ出すチャリパイの四人。
イベリコを救出する為に、命を懸けてブタフィ軍と戦うんじゃなかったのかよっ!
まるで、狩りから逃げるように走るダチョウの背に乗り、ぐんぐんと宮殿から離れて行くチャリパイの様子を双眼鏡で覗いていたブタフィの怒声が、ヘリ部隊の無線に響き渡る。
「追え!追え~っ!地の果てまでも追いかけろおぉぉ~~~っ!」
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