チャリパイ14~最後のサムライ!




ドアの外の騒がしい物音に、部屋の中にいたブタフィもようやくこの異変に気が付いた。


「おい!いったい何の騒ぎだ。騒々しい!」


ドアのすぐ外に立っているはずの見張り兵に問いかけてみるが、返事は返ってこない。


「おい!何があったかと聞いているんだ!」


すると、その問いに答えるように部屋のドアが勢いよく開いた。


しかし、ドアを開けたのは見張り兵では無かった。






「チャーリーズエンゼルパイ只今参上~~!」





ドアの前に立ち、まるで戦隊物のヒーローのように揃ってビシッとポーズを決めるチャリパイの四人。


但し、格好がバカ殿なので本人達が思っているほどかっこいい訳でも無いのだが……


「ば、ばかなっ!なぜお前達がここにいるんだ!」


双眼鏡でチャリパイが逃げて行くのを見ていたブタフィには、この状況は信じられない事であった。


「ヘヘ~ん♪ヘリ部隊が追いかけていったのは、おとりの方だよ!
あと30分は戻ってこないだろうさ♪」


自分の立てた作戦が思いのほか上手く運び、自慢気に胸を張るシチロー。


「クソッ!誰かいないのか!
この四人を早く捕まえろっ!」


ブタフィが声を張り上げるが、宮殿に残っていた数少ない兵士は既にチャリパイが制圧しており、形勢は完全に逆転していた。



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