チャリパイ14~最後のサムライ!
散々喚き散らしていたチャリパイの四人も、大声を出すのが疲れてきたのだろう……身体は処刑台に縛られたまま顔だけを上に向け、揃って静かに空を眺めていた。
「これ、マジでヤバイね……コブちゃん……」
ぽつりと呟くように、ひろきが言った。
「きっと、もうチャリパイシリーズもネタが尽きたのよ。
読者の皆さん、チャリパイシリーズは今回が最終回です。
次回からは、奇跡的に命をとりとめた私が主役の『子豚ちゃんの大冒険!』が始まります。どうぞお楽しみに!」
「この状況でよくそんな冗談が言えるものね……ある意味尊敬しちゃうわ、コブちゃん……」
呆れ顔でそう呟くてぃーだ。
「冗談でも言ってなけりゃやってられないわよっ!
みんな!最後くらい笑って死んでやろうじゃないの!」
そう言って子豚は半ばヤケクソになって笑い始めた。
「そうだね♪どうせ死ぬなら笑って死んだ方がいいよね♪」
その子豚に賛同し、ひろきも一緒になって笑い始めた。
「ったく……最後まで幸せね。アンタ達は……」
口ではそう言いならも、てぃーだも二人に付き合って笑い始めた。
そして、最後にはシチロー、それにロースまで加わり全員で大声で笑い始めた。
「あっはっはっはっは~~~~♪」
周りの兵士達、そしてブタフィは、何とも理解し難い表情でその五人を眺めていた。
「なんだあれは……あまりの恐怖で気でもふれたのか……?」
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