チャリパイ14~最後のサムライ!




「お~のれええぇぇ~~きさまら~~~っ!ことごとく邪魔しやがってえぇぇ~~っ!」


処刑台に縛られたチャリパイの方を向いたブタフィの青い顔が、まるで信号機のように真っ赤に変わっていく。


「実は、あの四人は私の友人でもあり仲間でもある者でね。彼等が嘘をつく事は、万に一つも考えられない!
従って、我がアメリカ合衆国はポーク・メンチ国王の意志のもとイベリコ姫とロース氏婚姻を全面的に支持するものとする!」


ジョンは胸を張って、そう断言した。


全世界に放映された番組でイベリコとの謀略結婚を暴露され、米国大統領がイベリコ&ロース組の後見人になれば、ブタフィにとってもうこれ以上この結婚にこだわる事は自殺行為と言っても過言では無い。


最後の最後で、ブタフィは泣く泣くこの計画から手を退く事を決意した。


(なに、この位どうって事は無いさ……将軍でいる限りまたいつかチャンスはやって来る!)


まるで、受験に失敗した浪人生のような事を自分自身に言い聞かせ、今にも挫けそうな自分を必死に慰めるブタフィ。


きっと、そうでもしなければこの精神的なダメージに耐えられなかったに違い無い。


すると、そんな傷心真っ最中のブタフィに対し、ジョンが思い出したようにある一枚の紙切れを手渡した。


「あっ、そうそう忘れていました。
実は大統領に国王からの親書が届けられた時に、何の手違いかは知りませんが…………こんな物が同封されていたそうですよ」



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