チャリパイ14~最後のサムライ!
暫くして着替えを終え戻って来た子豚とイベリコは、すぐにシチロー達の雰囲気の異変に気が付いた。
「あれ…どうしたの、みんな急に神妙な顔して?」
「いや……なんかね、外に変な奴らがいるんだよ……」
そのシチローの言葉を聞いた瞬間、イベリコの顔がわずかに強張った。
「まさか!」
ところが、慌てた様子でいち早くドアに向かって行ったのは、イベリコではなく子豚の方である。
「あれ、どこ行くのコブちゃん…いや、イベリコかな?」
相変わらずそっくりな二人の判別は、シチローにはつかなかったが、次の瞬間それは簡単に分かった。
ガチャッ!
「アンタ達!
そんな所にいたって、スキヤキはあげないわよっ!」
「どうやら、あっちがコブちゃんみたいね」
ドアを開けて、外に向かい大声を上げる子豚を眺め、腕組みをしたてぃーだが冷静に呟いた。
一方、子豚の姿を見た外に控える『ブタリア軍親衛隊』の間では、こんな会話がなされていた。
「やはり、偵察隊の『イベリコ姫目撃情報』は本当だったようだな」
「よし『ターゲット』の姿は確認された!これから踏み込むぞ!」
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