チャリパイ14~最後のサムライ!



「パラシュートか胴体着陸だって!シチロー、どっちにする?」


まさに“究極の選択”である。……どっちにするか?と訊かれても返答に困る。


「どっちって…どっちも嫌だけどな……どっちが安全なのかCAさんに訊いてみようか……」


と、朝霧の方へと目を移してみると、朝霧は乗客そっちのけで自分用のパラシュートを早くも身に付けている。


「えっ?CAさんはこの機に残るんじゃないの?」


「まさか~冗談じゃ無いわよ!あの機長、車輪が出たってちゃんと着陸出来るか怪しいってのに!」




おい………




「パラシュートだっ!」


「あたしもパラシュート!」


「アタシもパラシュートにするわ!」


「私もパラシュートにします!」


『機長の落田です!
私もパラシュートで!』


「お前は飛行機を操縦しろよっ!」



どさくさに紛れて提案してみた落田機長のパラシュート希望だったが、全員のツッコミで即座に却下された。



< 52 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop