チャリパイ14~最後のサムライ!
「ほらっ!この人達にちゃんとお詫びせんか!」
四人が来た事に気付いた男は、子供の耳を引っ張り無理やりひろきの前に向かい合わせる。
「イテテテ!いて~よ
と~ちゃん!」
「と~ちゃん?」
子供の発した言葉に思わず顔を見合わせる四人に、男は片方の手の指で鼻の頭をさすりながら苦笑いをした。
「いや、本当に面目無い。こいつは俺の息子で『ミミガー』と言います……手癖が悪くてどうしようもないガキでさあ……」
「だからいきなり殴ったのか……こっちもちょっとビックリしちゃったけど……」
「殴らないとわからねぇんですよ!このクソガキはっ!」
そう言って、父親が再びミミガーの頭をこずくと、ミミガーは下を向いて悔しそうに目に涙を溜めた。
「だって、しょうがないじゃないかよ……
いくら働いたって、お金はみんな軍に持っていかれて、おいら達はずっと貧乏のままなんだから!」
「だからって人様の物に手をつけるヤツがあるかっ!」
「だって…だって!
もうこんな貧乏いやなんだよっ!!」
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