チャリパイ14~最後のサムライ!



「国王亡き後、この国を治めるのは国王の娘君であるイベリコ姫であるべきなんだ!
それをあのブタフィは、軍事力を盾に王家の意向を無視して、やりたい放題の独裁政治だ!
見張りの兵士がいるから、皆おとなしく従ってはいるが、我々国民は誰も奴をこの国の指導者だとは認めてはおらんよ!」


国民の意思を代弁するブタマーンの発言に、子豚に化けているはずのイベリコが思わず言葉を漏らした。


「ありがとう…ブタマーンさん……」


「えっ、何が?」


「えっ?…いや、その……こんなに素敵なおもてなしをしていただいて……」


思わず口をついて出てしまった台詞を、慌てて誤魔化すイベリコ。


もしこの場所にいるのが王家の正統な継承者であるイベリコ姫だとブタマーンが知ったら、とんでもない大騒ぎとなる事は火を見るより明らかである。



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