チャリパイ14~最後のサムライ!
そして翌日。
時刻は午後5時。太陽がゆっくりと傾き、辺りの景色が薄暗くなってきた頃である。
宮殿の前に現れたチャリパイの三人、そして今回の作戦にどうしても参入をと志願したイベリコは、緊張の面持ちで現在子豚がいるであろう宮殿の一室を揃って見つめていた。
暫くして、シチローが引き締まった表情で口を開いた。
「これから、『子豚救出作戦』を敢行する!昨日伝えた手順を間違えないようにな!」
今日の作戦の為にシチローを中心に遅くまで綿密な打ち合わせたメンバーは、ぶつぶつと何か口ずさみながら頭の中でその内容を整理していた。
「表の見張りの兵の数は十人。いずれもよく訓練された兵士達のはずだ!みんな、油断するんじゃないぞ!」
「イエッサァ~~ッ!」
軍隊式の敬礼をビシッと決めたひろき、てぃーだ、そしてイベリコは、シチローの後に続き子豚の待つ宮殿へと足を向けていった。
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