甘い笑顔のキミ
「…気になる?」

「え?」

突然話しかけられ、驚きながら顔をあげると

相川くんの笑みが爽やかなものから妖しいものへと変わっていた。


「首。俺と喋ってからずっと触ってるから。」


その言葉に意識を手に移すと、

いつの間にか手が首元にあり、赤いシルシに触れていた。

「!!ち、違っ…」


慌てて手を離し、髪でなんとか隠すと
くすくすと笑われる。

は、恥ずかしい……。


「無意識なの?ってことは、少しでも俺のこと意識してくれてるのかな?」

楽しそうに笑う相川くん。


少しどころかかなり意識してるよ…!!

赤くなった顔をおさえていると、思い出したように相川くんが口を開いた。


「って、そういえば藤崎さん。和樹知らない?柏原に聞いたら藤崎さんたちのところに行ったって言ってたんだけど…。」


「えーっと…あの…」

な、なんて言えば…。


屋上にいるって言ったらいいんだろうけど、
それじゃ私が来た意味なくなっちゃうし

それにきっと和樹に怒られる…。


でもそれより…

私が相川くんと話していたい。


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