甘い笑顔のキミ
「なんで私なの…」

別にこれだったら誰にでもできることだし、

物を運んだりするんだったら絶対部活やってる男子の方が適役でしょ…。

「あぁ、それな。最初は男子に頼んだんだけどさ、教室わからねぇやつばっかだった。」


「ありえねーよなー」なんて言いながらのんきに笑う柏原くん。

ありえねぇっていうなら柏原くんがやればいいんじゃ……。


「まぁそういうことで、頼んだぜ!」


柏原くんはそう言うと、私の返事を待たずに階段を下りていった。

なんか面倒なこと頼まれたなー…。

「まず一個目は……」

もう一度メモを見ると一番上には

“社会科資料室”と書いてあった。

いきなりここから遠いよ…。


「…さっさと終わらせよ…」


溜め息をついてから私は階段を下りた。
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