甘い笑顔のキミ
「ねぇ、いいものって何?私何か見せたっけ?」

きっとダンボール箱は渡してくれないだろうから“いいもの”について聞いてみる。

「見せてくれたよ。最高に可愛いもの。」

可愛いもの…?

なんだろうと考える私の隣で、相川くんは少し赤くなりながら小さく呟いていた。


「……さっきの笑顔だよ。」



(潤んだ瞳であんな風に笑顔見せられたら我慢できなくなっちゃうよ…。)



相川くんがそんなことを思ってるなんて

私は知るはずもなかった。
< 144 / 163 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop