甘い笑顔のキミ
―甘い笑顔のキミ―
準備期間の最終日を終え、

文化祭当日。


校内は朝から大勢の人で賑わっていた。

私のクラスもギリギリの準備を終え、なかなか繁盛していた。

みんなが接客に勤しむ中、準備期間の仕事ぶりを評価されて当日フリーになった私は、誰もいない屋上にいた。

「今日…返事するのか……。」

もちろん返事は決まってる。

「…好き…。」

ボソッと呟いてみる。
それを聞く人は誰もいない。

胸がトクンと音をたてる。

青く澄みきった空と心地よくリズムを刻む胸の音に目を閉じる。

まぶたの裏に浮かぶのは相川くんの笑顔で。

…こんなにも気持ちが膨らんでたんだ…。
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