甘い笑顔のキミ
長いキスが終わると、私は肩で息をしなければならないほどになっているのに対し、秋くんは少しも息が乱れていなかった。


「ごめん、夢中になって……。大丈夫?」

心配そうに私の顔を覗きこむ秋くん。

小さくうなずくと、優しく抱きしめられた。


「渚と…両想いっていうのが嬉しくて……止まらなかった。」


髪を撫でる秋くんの手が気持ちいい。
秋くんの顔は少し赤くて、恥ずかしそうにしていた。


「……私も…。」

「…え?」

「私も……一緒だよ…。」


秋くんに身を任せながら小さく呟く。

「気持ちを伝えられてよかった…。キスしてくれるのが嬉しかった…。」

…我ながら結構大胆な発言をしたなって思う。

だって秋くんの顔が一気に赤くなったから。



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