甘い笑顔のキミ
(な…何……?)

まっすぐに見つめられて、恥ずかしくて顔が赤くなるのがわかる。

すると後ろからガサッと音がした。

「ひゃあ!?」

な、何の音!?


後ろを振り向くと、猫が角にある家の塀から出てきて、そのままどこかへ走っていった。


「…なんだ…猫か……。」


ほっとしていると隣からクスクスと笑い声が聞こえた。


「本当に暗いの苦手なんだね。猫でびっくりするなんて…かわいいなぁ。」


「…えっ?」


今…かわいいって言った?

相川くんを見るといつも通りに笑っているだけで「ん?」と微笑み返される。


……聞き間違い…か…。

「よかった。藤崎さんにも苦手なものがあって。」

「…なんで?」

聞き返すと嬉しそうに笑いながら答えられる。

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