甘い笑顔のキミ
「藤崎さん、今日は本当にありがとう。俺、ひとりだったらあの店は入れなかった。」

帰り道、笑いながら言う相川くんにつられて私も笑った。

「今日が職員会議でよかったよ。じゃなきゃひとりで行かなくちゃいけなかったし。それに…」

ちらっと私を見てにこっと笑うと

「藤崎さんともいっぱい話せたしね。」

…なんて言うもんだから
私の心臓は大きな音をたてて忙しく働きだして。


自分でもわかるくらい顔が熱くなった。


赤くなった頬を手でおさえていると

相川くんは鞄の中から何かを取り出した。

「これ、今日のお礼。気に入るか分からないけど…。」


わたされたのは、小さな星がついた可愛らしいネックレス。

「…かわいい。」

小さくそう言うと相川くんは嬉しそうに笑った。


「気に入ってもらえてよかった。さっきの店で見つけて、藤崎さんに似合いそうだな~と思って。」

さっき突然立ち止まったのはこれを買うためだったんだ…。

自分のために相川くんが選んでくれたかと思うとすごく嬉しくて。

「ありがとう、相川くん。」

自然と笑みがこぼれた。
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