甘い笑顔のキミ
「…迷惑、かけられないし…。」

「迷惑なわけないじゃん。」

「それに、疲れてるだろうなって…。」

「俺、基本会議だけだから疲れないよ。藤崎さんの方が疲れてるんじゃない?」


ちらっと相川くんを見るとバッチリ目が合い、またうつむく。

…これじゃ何言っても通じないんじゃ…


そう思いながらも、何か言わなきゃ、という思いが大きくて。


「……それに」


ポツリと呟くと「ん?」と反応を示す相川くん。


「……言う時が…なかったし…。」


ぼそっと言うと、すぐそばで小さな溜め息が聞こえた。


「俺、メアド教えたよね?メールか電話してよ。頼って、って言ったじゃん…。」


弱くなった口調に顔をあげると、少し悲しそうな表情をした相川くんがいた。


相川くんのメアドは、初めて一緒に帰ったときに教えてもらったもの。


…たしかに“困ったときは連絡してね”って、相川くんから教えてくれたんだった…。


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