甘い笑顔のキミ
「…早くやらなきゃ…。」

溜め息交じりに呟くと、田中くんがプリントを覗き込んできた。


「げっ。これ全部冊子にすんのかよ。藤崎、終わんの?」

「…わかんない。でもなんとかなるでしょ。」


本当はなんとかなるなんてもんじゃないけどね……。


「なんとかなるでしょって、おまえ……。」

呆れながら私を見る田中くんに笑ってごまかした。


自分で引き受けた仕事は最後までやりきらないといけないよね。
本当は明日まで延期にしてほしいけど、寝ちゃった自分が悪いんだし。

自分の失態に反省していると、小さな声で呟くように田中くんが言った。


「…俺、手伝おうか?」

「…へ?」

田中くんを見ると少し顔を赤くしながら恥ずかしそうにしていた。



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