甘い笑顔のキミ
「…!!」

驚いて相川くんを見ると、
さっきよりも険しい表情になっていた。

「……他には?」

「え…?」

「告白以外。“俺のわがまま”って何?」

耳元でしゃべる相川くんの吐息が耳や首筋にかかって
心臓がうるさい。

「え…と、その…」

抱きしめられたことは知られたくないよ…。

なんとかして、代わりに何かを言おうにも
頭がうまく回らない。

「ちゃんと言って。ごまかさないで。」

「…っ、な、何もされてない………きゃっ…」


突然腕をひかれて、身動きがとれなくなる。
背中と腰には腕がまわっていて、
苦しいくらいに抱きしめられた。

「あ、相川く…っ」

「……こう、された?」

首元に顔をうずめてしゃべる相川くんの唇が微かに触れて
頭が真っ白になる。

「…っ、…や…。」

突然すぎる状況に頭がついていかない。
唇が触れたと同時に、口から漏れた自分の声に顔が赤くなる。
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