甘い笑顔のキミ
思わずぎゅっと相川くんのシャツを握ると
ちゅっ、と首筋に唇をあてられ、
同時にチクッとした痛みが走った。

「ひゃあ…っ」

驚いて相川くんを見るとさっきまでと同じ、
真剣な表情で見つめられる。

「…俺、独占欲かなり強いから。あと…これ、謝らないから。」

そう言ってさっき痛みを感じたところを
指先で触れられる。

「……っ!」

指先が触れると胸が大きく跳ねて
体がピクッと震える。

「な、何したの…?」

首元じゃ自分では見れないから何をされたのか全くわからない。


首元をおさえながら聞くと
相川くんは少し驚いた後、妖しく笑った。

「…鏡を見たらわかるよ。」

そう言われて、慌てて鞄から鏡を出して首元を見ると、
一ヶ所だけ赤く染まった部分があった。


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