甘い笑顔のキミ
「矢野くんが知ったらガッカリするだろうなぁ♪」


楽しそうに言う舞とは反対に、私はどんどん顔が赤くなっていき、顔を俯かせた。


「それにしても相川くん、渚が気づく前に告白したんだね。」

「え?」


そう言われて、舞と和樹に“早く気づいて"と言われていたことを思い出した。

「気づけって…このことだったの?」


控えめに聞くと、再びパフェを食べ始めていた舞の手が止まった。


「まさか…今まで気がつかなかったの?」

驚きながら聞く舞に、私は素直に頷いた。


「…矢野くん…あなたの従兄弟は私達が思っていたよりも鈍感だったよ…。」


溜め息をつきながら遠くを見つめる舞。

「…舞、失礼なことハッキリ言うね…。」

「だって本当なんだもん。」

即答で返されて言葉につまった私は視線を外に移し、そのまま固まった。
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